ハダノ元教頭が GIGAスクール と DX人材育成 について考えるブログ

田舎では植物しか勝たん2
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田舎では植物しか勝たん2

🕓 6/13/2023 ↻ 8/5/2023

 田舎では、夏場は草との戦いに明け暮れます。持続可能な取組にするためには、充電式草刈機等の道具を効果的に活用する必要があります。


「一本残らず駆逐してやる!」では続かない

 業者に除草を依頼すると、確かに緑がなくなってすっきりします。しかし、反動がきます。

 空白となった🔗「生態的地位(ニッチ)」を埋めるように、種々雑多な野草が生い茂りだすのです。恐竜絶滅後に哺乳類が繫栄したように……

 植物は「光取り競争」をしています。上へ上へと早く伸びたもん勝ちです。つる型植物は樹木などに巻きつくことで下の植物を出し抜き、たやすく光を手に入れることができます。何も手入れしないと、つる型植物が背の高い植物をよりどころにすべて覆いつくしてしまうおそれがあります。


日ごろの手入れは、ニッチを意識して

【ハダノ式除草作業】

  • つる型植物は、見つけしだい取り除く。できるだけ地面近くを断ち切る。
  • 刈った草はその場に放置する。次の植物の生育を抑制し、草食動物を残すため。
  • 背が低く繁殖力の弱い植物の群落は放置する。コケ、シダ、ドクダミ、……
  • 大きな葉で秋に花が咲く植物の群落は、花が咲く前に刈る。
  • 根絶にこだわらず、草丈が高くなる前にこまめに草刈をする。生い茂ると足を踏み入れるのも困難になる。

……ハダノが、ふだん心がけていることです。うまくいけば、メンテナンスフリーとなることもあります。

ハダノ式除草作業でメンテナンスフリー

 イベントなどで多くの人の目に触れる場合の除草は、これとは違うものになります。また、場所の状態によっては道具を使い分ける必要があります。


広い草地は、充電式草刈機で

 🔗前回の記事の通り、充電式草刈機+プラスチック刃 で、楽ちん・静か・安全・安価 で作業できます。ナイロンコードも使ってみましたが、切れ味・動作安定性・バッテリーの持ちが劣ります。プラスチック刃は摩耗すると切れ味が悪くなりますが、それでもナイロンコードよりは切れます。プラスチックのひもの切れ端を環境にばらまくのも気が引けます。

 草の硬さや位置の高さなどで充電式草刈機が使いにくい場合は、鎌を使いましょう。

 竹は、油断しているとにょきにょき伸びます。若いうちに鎌で切りましょう。遅れてしまったら、のこぎりやなたで切り倒して片づけなければなりません。たいへんな重労働です。


狭い草地は、スキッジャーで

 狭かったり建物が近かったりして草刈機が使えない場所は手作業になりますが、そんなとき役立つのが🔗スキッジャー です。

 以前は、先のとがった移植ごてを使っていましたが、地面に突っ込んだり抜いたりに手間取るのが悩みでした。

スキッジャーリトル

 これは、穴があいているため軽くすっとはいります。引くときも内刃で切ることができるので、土の抵抗なく往復で切れます。

 ただし、行きは左右に切り裂きながら進むので狙いがはずれやすく、帰りは穴に入った草しか切れません。草がある程度密集していないと使いにくい感じです。同封の手書きの説明書を読んで、コツをつかめば便利に使えます。

 芋ほりにも使えそうです。

スキッジャーリトル

 ちなみに、スギナはシダ植物ではありますが、繁殖力その他でシダらしくない面があるので刈ることにしています。


砂利地は、ガーデニング用手袋やパイプ柄草抜きで

 砂利地は、草の生育が抑制されるのでまばらに生えていることが多いようです。草刈機は小石を飛ばして危険だし、スキッジャー等の道具も効果的ではありません。

 手でむしるのが手っ取り早いのですが、🔗グリップ力の良いガーデニング用手袋 があると作業がはかどります。

ガーデニング用手袋

 草刈機やスキッジャーを使う場合にも便利です。着脱のしやすいベルト式がおすすめです。

 靴も運動靴などより、🔗ガーデニング用長靴 があるとよいでしょう。


パイプ柄草抜き

 「立ったままらくらく除草 超軽量300g 刺して抜く・削る」といううたい文句に誘われて買った、🔗パイプ柄草抜き を使ってみました。

 立ったままらくらく抜こうとしましたが、思うようにいきません。爪でひっかくのには役立ちます。パイプを寝せて往復させるとき、柄が長いのでストロークがかせげます。木の下など手の届きにくいところにもすっと入ります。

パイプ柄草抜き

 次に、立ったままらくらく削ろうとしましたが、そこまで鋭利な刃ではありません。試しに、ゴルフスイングしてみると意外といけます。ある程度高い草に対して、地面すれすれをねらって勢いよくスイングすると確かに切れます。「らくらく」とは言い切れませんが、本体が軽いので助かります。


梅雨時の畑は、オーソドックスな道具で

 畑は、作物を傷つけないように除草しなければならないので、草刈機はほとんど使えません。

 梅雨時など土が柔らかくなっていると泥がからみつき、スキッジャーや草抜きも使いにくく感じます。

 結局、鎌が活躍します。鎌にもいろんな種類がありますが、オーソドックスな草刈鎌がいちばん使いやすいと感じます。スパっと切れて気持ちいいのですが、安全には十分に注意する必要があります。

畑は草刈鎌で

草刈鎌は、長短を使い分けて

 「大は小を兼ねる」は、草刈道具には当てはまりません。

 🔗長い柄の草刈鎌 は、広範囲の草を刈るのには有利ですが、体から遠くなるので大雑把な作業になりがちです。重くなるので力も必要です。「立ったままらくらく」作業するには、いくつかの条件をクリアする必要があります。

木立の間は長い柄の草刈鎌で

 木立や岩の間など手が届きにくい場所に生えている背の高い草を刈るのにはピッタリです。隙間に差し込んで一気に引くとスパっと切れて快感です。

 🔗短い柄の草刈鎌 は、小回りがきくので細かい作業に向いています。左手で草をつかんで確実に刈ることができます。

 長い柄の鎌でざっと刈ってから、短い柄の鎌で仕上げるというのがよさそうです。

草刈鎌

体や機械のケアも忘れずに

 除草は、「きつい、汚い、危険」の3K作業です。

  • 「きつい」には、冷感タオル

 夏場は、熱中症が心配です。首から草の破片や虫が入るのを防ぐためにタオルを巻くと、蒸し暑くてたまりません。🔗冷感タオル を巻くと、アラ不思議。しっかり汗を吸収し、ひんやりさわやかに首元を保ってくれます。作業後の疲労感が違います。

  • 「汚い」には、プチブラシ

 作業後の草刈機をそのまま車に積むと、車内が草の破片だらけになります。落とすのにほうきは大きすぎるし、細いヘラだと時間がかかりすぎます。🔗サッシ溝掃除用プチブラシ なら、しっかりしたブラシにヘラまでついています。コンパクトなので、さっと取り出して草刈機や鎌をきれいにできます。

  • 「危険」には、フェイスプロテクター

 草刈機を使うと小石が飛びまくります。顔を直撃すると危険です。🔗フェイスプロテクター をかぶると、安心して作業できます。草の破片がついても簡単に落とせ、視界は良好です。

体や機械のケアに役立つ除草道具

【結論】草との戦いを持続可能なものにするためには、草同士の戦いを利用し道具を使い分ける

 ヒトは、草を食べるわけでも巣作りに使うわけでもないのに手で器用に取り扱えます。それでも大量に除草するためには道具が欠かせません。イベントなどで多くの人の目に触れる場合は、徹底した除草をしたくなります。

 しかし、空白になったニッチはすぐに埋まって元の木阿弥となります。持続可能な作戦には、草同士の戦いを利用し道具を使い分けることが大切です。

 経済学的には、「ニッチ商品 = すきま商品」という使い方をします。生態学的なニッチの意味をよく考えて、環境と調和する生き方を模索したいものです。


 農業DX(農業のスマート化)分野でも、経済学的なニッチより生態学的なニッチを重視した商品が出てきています。

 → 🔗「農家の仕事の8~9割は草取り」→除草ロボットで自動化 開発会社代表「1台をシェアしてOK。日本の農業を若返らせたい」



※ ありそうでなかったアイディア商品です。
「これ一つでバッチリ」という万能性はありませんが、ハダノ式除草作業ではけっこう使いどころがあります。
つらい作業を楽しくしてくれるツールです。


※ 草をむしったり草刈機を使ったりするときの能率と安全性が向上します。
防水型と違って蒸れにくく洗ってもすぐ乾きます。
スマホ操作可ですが、汚れると結局は脱いでしまうので、ハダノ的にはベルト式だけで十分でした。


※ 草をむしったり草刈機を使ったりするときの能率と安全性が向上します。
草地に分け入るときも安心です。
ハダノに対して、「草丈が長靴の高さを超えないようこまめに刈ろう」と目安を与えてくれました。


※ 100均の「プラスチック製草削り」はそこそこ便利でしたが、耐久性が心配でした。
これなら、ステンレス製だし柄が長いから腰が楽かも……とハダノは期待しました。
実際はそこまでいいものではなかったものの、軽くて安いので1本持っておいて損はありません。つらい作業を楽しくしてくれます。


※ 長い鎌です。刃が少し斜めについているので草を水平に切りやすくなっています。
扁平なアルミパイプの柄に可動式グリップがついており、軽くにぎりやすくなっています。
ハダノは、草刈機が使えない場面で使っています。グリップを刃の近くに動かすことで、柄の短い鎌に近い操作ができて便利です。


※ 短い鎌です。刃が少し斜めについているので草を水平に切りやすくなっています。
柄が赤色なので草むらで見失うこともありません。
さまざまな草刈道具の中で最もコスパのいいものだとハダノは考えます。


※ ハダノは元々汗かきではありませんが、夏の草刈では噴き出す汗が作業を邪魔します。
これは普通のタオルに比べて薄く、肌ざわり抜群です。
汗をかくほど涼しくなる、魔法のようなタオルです。


※ 湿度が高いと、草刈機に草の破片がこびりついて重くなります。
これを落とすためにいろんなものを試して、プチブラシにたどり着きました。
ハダノ愛用のマキタ製草刈機とおそろいの色でごきげんです。


※ 草刈機を買ったとき、「フェイスプロテクターを使うように」と説明書にありました。
以来ずっと使っていますが、ノートラブルです。
ヘッドバンドの締め具合をダイヤルで変えられるので、着脱も容易です。


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教育DXブログの著者: ハダノ
ハダノ顔 Q大理学部生物学科数理生物学研究室にて分子進化学権威の宮田隆氏のもとFORTRANでDNA解析に没頭。F社のSEに内定していたが、科学のおもしろさを教えるため中学校理科教員を選択。
 新任のころから、「答えのない問題を追求させたい」「団結力と文化的な力を集団づくりで」「教育研究をもっと科学的に」「教育の情報化が必要」「チョーク&トークの注入式授業からアクティブラーニングへ」「教科横断的なSTEAM教育で生涯学習・SDGsへ」という思いを持ちつつ、4市10校にて勤務。
 9年間の教頭時代、さまざまな不条理・矛盾に悩み、ICTによる働き方改革を推進。2021年3月定年退職。「特定の学校だけでなく、広く人材育成を」「日本陥没をDXで食い止めたい」「元教員の自分にできることを」と、教育DX研究の道へ。
 おおいたAIテクノロジーセンター会員。デジタル人材育成学会・日本STEM教育学会・日本情報教育学会・データサイエンティスト協会・日本RPA協会の会員。JDLA G検定 2022 #1 合格者。
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