AIが高速で進化する中、今までできなかったことができるようになりました。文章生成AIや画像生成AIは、革命的なテクノロジーです。
生成AI用PCの使い方にも慣れてきたので、だれもが楽しめる作品づくりにチャレンジしてみたいと思います。
今回お届けするのは……
生成AIとパワポで4コマ漫画「博士と助手」を作ってみた
メイキング ~ 基本方針 ~
- DXやSTEAM教育に役立ちそうな小話を4コマ漫画に
- ストーリー作成に文章生成AIを活用
- 画像作成に画像生成AIを活用
- フォトレタッチソフトで漫符などを追加
- パワポでセリフを入れて4枚の画像として保存
メイキング ~ ストーリー作成 ~
「どんなすごいことを思いついても、記録しておかなければ忘れてしまう」「忘れないようにメモしても、そのメモの場所を忘れてしまう」「🔗Google Keep でクラウドに保存すれば一元化できる」という話の導入に使えるストーリーを文章生成AIに提案してもらいます。
特撮ロボットヒーローものの4コマ漫画を書こうとしています。
「ロボットを設計・製作した博士でも設計図がないと修理すらできない。そのことを助手が不思議に思う。設計図は悪の組織に盗まれないように博士が隠したが、場所が思い出せず困った!」というシーンを中心に起承転結のストーリーを組み立ててください。
博士が主人公のものと助手が主人公のものをそれぞれ2つずつ作ってください。
もちろんです。特撮ロボットヒーローものの4コマ漫画のストーリーを考えてみましょう。以下に、博士が主人公のものと助手が主人公のもの、それぞれ2つずつの起承転結を含むストーリーを提案します。
博士が主人公のストーリー1:
- 起: 博士がロボットの修理をしようとするが、設計図がないと途方に暮れる。
- 承: 助手が「設計図がなくても修理できるんじゃないですか?」と不思議がる。
- 転: 博士が「設計図は悪の組織に盗まれないように隠したんだ!」と明かす。
- 結: 博士が偶然、自分の眼鏡ケースの中に設計図を見つけて喜ぶ。
博士が主人公のストーリー2:
- 起: ロボットが故障し、博士が設計図を必要とするが見つからない。
- 承: 助手が 「博士なら頭の中に設計図があるはず!」 と励ます。
- 転: 博士が「設計図はここにある!」と言いながら、ロボットの心臓部を指さす。
- 結: ロボットの心臓部から設計図が展開され、二人で修理に成功する。
助手が主人公のストーリー1:
- 起: 助手がロボットの修理を手伝おうとするが、設計図が見つからない。
- 承: 博士が「設計図は大事なものだから隠したんだ」と説明する。
- 転: 助手が掃除をしていると、ふとしたことから設計図を発見する。
- 結: 助手が設計図を博士に渡し、博士が「君は天才だ!」と褒め称える。
助手が主人公のストーリー2:
- 起: 助手がロボットの奇妙な挙動に気づき、博士に報告する。
- 承: 博士が「設計図がないと直せないんだ」と困った顔をする。
- 転: 助手が以前、博士が設計図を本の間に挟んでいたのを思い出す。
- 結: 本の間から設計図を取り出し、助手が「これでどうですか?」と博士に差し出す。
これらのストーリーが4コマ漫画のアイデアとしてお役に立てば幸いです。創作活動を楽しんでください!
助手の 「博士なら頭の中に設計図があるはず!」 というセリフは、そのまま使えます。博士が隠していた秘密の場所をこれで思い出し、意外なところから取り出すというオチに持っていけそうです。頭のいい博士でも、頭の 中 には残っていないんですねー。
メイキング ~ 画像作成 ~
A dark-haired young female assistant in a white coat encourages a silver-haired grandfather doctor in a white coat who is repairing a robot.
というプロンプトで Stable Diffusion(🔗モデル Dark Sushi Mix)で生成すると、
なかなかいい感じに生成されます。性別・年齢・髪色・服装の指定によって、キャラクターのバラツキを少しはおさえることができます。
2コマ目は
An old doctor in a white coat who is repairing a robot is having trouble remembering where he hid the blueprints.
3コマ目は1コマ目と同じ。
4コマ目は
When an old doctor in a white coat claps his hands, his wig comes off and he becomes bald.
というプロンプトを使いました。
メイキング ~ フォトレタッチ ~
これらをストーリーに合うように 🔗PaintShopPro でフォトレタッチしていきます。
- じゃまなものが映り込まないように、トリミング
- 服装がばらばらに見えるので、シャツ・ネクタイ・白衣のそでの色を修正
- 博士の胸に HADANO ロゴ を貼り付け
- 1コマ目のロボットに配線追加、取り出された部品に「故障の漫符」追加
- 4コマ目にカツラを追加し、効果-ゆがみ効果-風 を適用
- 4コマ目の博士の頭に、ピクチャーチューブ-炎 で「つるピカの漫符」追加
- オブジェクトの重なりに気をつけ、消しゴムツールでかぶり解消
漫符(まんぷ)について参考にしたのは…… → 🔗漫符とは何か?典型的な使用例を30個集めてみた!
メイキング ~ セリフ入れ ~
- 4枚の画像をパワポに読み込み
- スライドのサイズはワイドにし、画像の横にセリフがはみだすように
- セリフは、挿入-図形-吹き出し の中に打つ
- 行間隔は1.5行では広いので、フォントサイズの1.5倍のポイントで固定
- セリフはできるだけ短くしたいが、理解しやすさを考えて妥協
- 完成したら、 ファイル-名前をつけて保存-PNG形式-すべてのスライド
【結論】生成AIとパワポで、4コマ漫画ができる
今の生成AIの課題として、
、、、などがあげられます。
しかし、生成AI 単独では難しくてもフォトレタッチ・パワポを組み合わせることで、4コマ漫画を完成させられるとわかりました。
日本の文化であるマンガには大きな可能性を感じます。🔗STEAM教育 の一環として、子どもにマンガを作らせて発表させるとおもしろそうです。
また、いろいろ試してみようと思います。
※ ハダノはマンガの単行本を買う習慣がなく、床屋で少年ジャンプを流し読みする程度でした。
その中で、いちばん楽しめたのがこの「ウィッチ ウォッチ」で、16巻まで買い続けています。
魔法に代償が伴う点など、錬金術・科学・プログラミングにも通ずるものがあると感じます。
※ 4コマの連作で一冊が構成された珍しい本です。
オールカラーなので、漫符の入れ方などかなり参考になりました。
ストーリーも現代的でよく練られており、ハダノには楽しめました。
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教育DXブログの著者: ハダノ
Q大理学部生物学科数理生物学研究室にて分子進化学権威の宮田隆氏のもとFORTRANでDNA解析に没頭。F社のSEに内定していたが、科学のおもしろさを教えるため中学校理科教員を選択。
新任のころから、「答えのない問題を追求させたい」「団結力と文化的な力を集団づくりで」「教育研究をもっと科学的に」「教育の情報化が必要」「チョーク&トークの注入式授業からアクティブラーニングへ」「教科横断的なSTEAM教育で生涯学習・SDGsへ」という思いを持ちつつ、4市10校にて勤務。
9年間の教頭時代、さまざまな不条理・矛盾に悩み、ICTによる働き方改革を推進。2021年3月定年退職。「特定の学校だけでなく、広く人材育成を」「日本陥没をDXで食い止めたい」「元教員の自分にできることを」と、教育DX研究の道へ。
おおいたAIテクノロジーセンター会員。デジタル人材育成学会・日本STEM教育学会・日本情報教育学会・データサイエンティスト協会・日本RPA協会の会員。JDLA G検定 2022 #1 合格者。