ハダノ元教頭が GIGAスクール と DX人材育成 について考えるブログ

AIが高速で進化する中、今までできなかったことができるようになりました。文章生成AIや画像生成AIは、革命的なテクノロジーです。
「生成AIをちょっとさわってみたけど、実用的じゃない」と言う人たちは、部活動でいうと見学・体験入部で見切りをつけています。道具を揃えノックを受け続けて、だんだん楽しめるようになってきます。
今回お届けするのは……
前回の記事にあった
の経緯を紹介します。
まず、どの程度の性能が必要なのか文章生成AIに相談してみました。
Stable Diffusionをローカルで実行するためには、以下のPCスペックが推奨されています:
具体的には、以下のNVIDIA RTXカードがそのまま動作します:
ただし、これらは推奨スペックであり、一部の条件下ではこれよりも低いスペックでもStable Diffusionを実行することが可能です。ただし、画像の生成速度や品質に影響が出る可能性があります。また、より大きな画像を生成するためにはより多くのメモリを搭載したGPUが必要となります。
ハダノが4年前から使っているノートPCは、IntelのCPU(第9世代i7)と NVIDIAのGPU(RTX 2070)です。 → 🔗マウスコンピューター G-Tune NEXTGEAR-NOTE i7941 レビュー 17.3型のメカニカルキーボード採用超売れ筋ゲーミングノートPC
メモリ32GB、HDD2TBに増強し、長く使うことを目指しました。Stable Diffusion 実行可能スペックも満たしています。普通の作業は今でも快適に行えますが、Stable Diffusion を本格的に使おうとすると無理が出てきました。
画像生成(1530 x 1024)は1分前後で終わりますが、モデルの切り替えに異様に時間がかかります。20分以上かかることもあるのです。
致命的なのは、画像生成を長時間行うと落ちるということです。先のレビューの通りノート型としては冷却性能が高い i7941 ですが、熱処理が追いつかずシャットダウンしてしまいます。

ノートPCに必須の冷却台 も使っているのに、いよいよ寿命なのか…… と青ざめました。「買い替えるしかない」と考え、🔗マウスコンピューターi7941の後継ノートPC を探し始めました。
しかし、すべて線をはずして長時間放置後に再起動できるので、故障ではないようです(販売店にて確認済み)。
故障寿命ではなく性能寿命を迎えたので、買い替えではなく追加購入をすることにしました。販売店では「ノートをお持ちなら、デスクトップはいかがですか」と勧められました。
ChatGPTが ’未来の40シリーズGPU’ ということで挙げていた RTX 4070 を搭載したPCで考えていくことにしました。
Stable Diffusionをローカルで実行するためにRTX 4070搭載のPCを購入することを考えているとのこと、素晴らしい選択ですね。ノートPCとデスクトップPC、どちらが良いかは、あなたのニーズによります。
ノートPCは以下のような利点があります:
一方、デスクトップPCは以下のような利点があります:
したがって、頻繁に移動する必要がある場合やデスクスペースが限られている場合は、ノートPCが良い選択かもしれません。一方、最高のパフォーマンスや将来的なアップグレードを重視する場合は、デスクトップPCを選ぶことをお勧めします。どちらのタイプもRTX 4070 GPUを搭載したモデルがありますので、あなたのニーズに最適なものを選んでください。
同じ RTX 4070 GPU でも、ノートPC用とデスクトップPC用では性能が違うかもしれないと思い、確認してみました。
NVIDIAのRTX 4070には、デスクトップ用とモバイル用の2つのバージョンがあります。これらは同じ名前を持っていますが、性能は異なります。
デスクトップ版 RTX 4070は、現在の価格帯で最高の性能を提供します。このグラフィックカードは、より高価なGeForce RTX 4070 Tiで使用されているAD104チップのカットダウンバージョンで、1440pゲーマー向けに設計されています。UserBenchmarkによると、デスクトップ版 RTX 4070のスコアは17,848で、これは前世代のRTX 3080よりもわずかに高い数値です。
一方、モバイル版 RTX 4070は、薄型フォームファクターと移動中のゲームプレイを可能にする電力制約型GPUです。しかし、モバイル版はCUDAコア数が少なく、クロック速度が低く、メモリ量とバス幅が小さく、消費電力が大幅に低いため、デスクトップ版と比較して性能が低下します。UserBenchmarkによると、モバイル版 RTX 4070のスコアは12,101で、これはデスクトップ版 RTX 3060 Tiよりも低いですが、モバイル版 RTX 3080よりも高いです。
したがって、パフォーマンスを最優先する場合はデスクトップ版 RTX 4070を選ぶことをお勧めします。一方、ポータビリティを重視する場合はモバイル版 RTX 4070を選ぶことをお勧めします。
要するに、持ち運ばないなら 1.5倍高性能なデスクトップ版 RTX 4070 がいいということです。最高のパフォーマンスや将来的なアップグレードを考え、デスクトップPCを買うことにしました。
量販店の既製品は、海外メーカー優勢(→🔗NECや富士通も中国レノボの傘下に)です。国産を応援したい気持ちと好きなパーツで組みたい気持ちから国内BTOショップで買うことにしました。 → 🔗BTOパソコンとは?
田舎に住んでいるので、近くにお店があると安心です。
日本国内で実店舗数が多いBTOパソコンショップは以下の通りです:
また、他にもツクモや マウスコンピューター(G-tune) などの大手メーカーでも実店舗を構えています。これらのショップは、各々異なる特徴やサービスを提供しており、ユーザーのニーズに合わせて選ぶことができます。具体的な店舗数や最新の情報については、各ショップの公式ウェブサイトをご覧ください。
マウスコンピューター と パソコン工房 のお店に行ってみました。

マウスコンピューターは、完成品が整然と並べられていて、店内で簡単なカスタマイズが可能(本格的なカスタマイズはWebで)とのことです。
パソコン工房は、自作用のパーツがところせましと並んで、にぎやかな感じです。お店でもWebでも本質的な違いはないとのことです。
両社は親会社が同じなので、品質やサポートは同等と考えてよさそうです。パソコン工房の方が店舗数が多く自宅から1時間以内で行けますが、マウスコンピューターダイレクトショップへは3時間以上かかります。ただ、マウスコンピューターの修理はパソコン工房でも受け付けてくれるそうです。よって、引き分けです。
あとは見積を比べて選ぶだけです。だいたいベースモデルの特価品が多いのがマウスコンピューターで、平均的に安くカスタマイズによる価格上昇幅が小さいのがパソコン工房という印象です。
今回は、先のことを考え少しぜいたくに
という条件で見積もりました。
たまたま、🔗パソコン工房の LEVEL-R779-LC137KF-UL2X の方が、マウスコンピューターの G-Tune FZ-I7G7T より 3万円安かったので、パソコン工房に決めました。
🔗27型WQHDモニター と合わせても、45万円を切るので助かりました。キーボードとマウスは無料でついてくるので、これで一応そろいます。
Webで注文するときにちょっとアクシデントがありました。
【楽天カード】カードのご利用を一部制限しております。
楽天e-NAVIまたはURLをご確認下さい。https://r10.to/hrKRm3
というメッセージが出て、決済できません。買い物履歴から「高額のPCを買う人ではない」と不正検知システムが誤判断したのです(笑)。
カード利用の覚え「あり」と知らせて、ロック解除できました。
注文して届いたのが5日後でした。
55x55x45cm3 のどでかい箱をあけ、本体・キーボード・マウスを取り出しました。

箱の中にケーブルの束と取り付け金具・ねじなどがたくさんはいっていて、「えっ、これを使って組み立てんといかんの?」と一瞬あせりました。将来の拡張用に入れてくれたものとわかって、「なかなか親切だ」と感じました。
机の上に、モニター・本体・キーボード・マウスを置き、ケーブル類をつなぎました。接続端子がたくさんあるのは助かります。Display Port → モニター 、HDMI → 55型4K有機ELテレビ とつないで、「マルチモニター」にしました。
Windowsのセットアップで、ライセンス認証にプロダクトキーが必要です。添付文書をよく読み、本体のスクラッチシールを硬貨で削ったら25文字のコードが出てきました。
Officeのセットアップもスムーズに進み、ブラウザ・ウイルスバスター・プリンタドライバ・画像&動画関係……など定番ソフトを次々とインストールしていきました。
使っているPCが故障してからだと引っ越し作業は難航しますが、今回のように追加購入だと楽ちんです。データは 🔗パーソナルクラウド にバックアップしています。一通りすんでから、Stable Diffusion をインストールしました。

と妻も感心しています。
どうやら、見慣れない箱がタワー型デスクトップPCの本体だったとは思わなかったようです(笑)。
基本的に、常時電源オンにしていますが、とても静かで存在を主張しません。冷却性能の高さには驚きです。
🔗PC-9801UV2 以来、37年ぶりのデスクトップPC購入でした。
学校現場もノートPC中心になって、デスクトップPCは自作マニア向けのものという感じになっていました。しかし、今回あらためてデスクトップのよさを思い知りました。
これで、当分の間使い続けられそうです。もし故障寿命や性能寿命がきても、そのパーツだけ買い替えればいいのでお金が無駄になりません。
主目的の画像生成についても、大幅にスピードアップ・安定実行できるようになりました。
モデル切り換えが億劫になり、標準モデルで「ビーチを飛んでいる妖精」を生成すると、

「妖精」に引っ張られたのか森の中だし、飛んでないし、18才日本人女優に見えないし、細部が破綻しているし……と、残念な結果に。
以下の yayoi_mix で生成したものと比べると大違いです。

ついでに、動画も作ってみました。

少しちかちかしますが、背景が流れて飛んでいるように見えます。
同じSeed値(2695752883)で、BlazingRealDrive 、Dark Sushi Mix でも動画生成してみました。

プロンプトの動作指定を "walking" から "flying" に変えると、何となく飛んでいるように見えるから不思議です。
また、いろいろ試してみようと思います。